ケンブリッジ雑記帳2017-18

Cambridge Judge Business School (MBA) Class 2017-18に通う純ドメ日本人の備忘録。

履歴書の自動添削サービス(VMock)

ビジネススクールMBA)は高等就職専門学校とも揶揄される。私は社費派遣なのであんまり意識してないが、ほとんどの学生は(起業含む)キャリアチェンジを主目的に入学するはず。ケンブリッジでいえば、学費は年間50,000ポンド超、そこに生活費もろもろがかかり、かつ私費の場合は会社を辞めてくるわけだから、多額の投資に見合ったリターンを上げなくちゃならないのはその通りだと思う。

そんなわけで、Financal Times等の学校ランキングでは就職実績や給与上昇率などが問われることもあり、学校側もキャリア支援サービスに積極的。昨日は入学前にキャリアチームのメンバーと話をしましょう、ということで20分前後のSkypeセッションがあった。

こっちは「社費なので職探しは出来ないんですよね」と言ったところ、「卒業後の拘束期間は何年?そのあとは色々オプションあるんだから是非活用してね」と宣伝された。これまでのキャリアの棚卸とかにも使えそうなので、せっかくなのでフィードバック面談とかは色々使ってみようと思う。

 

そんなキャリアサービスの一環に、オンラインでの履歴書の自動添削サービスがあった。これはVMockというベンチャー企業が立ち上げたサービス(https://www.vmock.com)。ビジネススクールとの法人契約を中心に活用されているようだ。入学後にはしっかりしたキャリアカウンセリングも受けられるが、現時点ではとりあえずこれを使ってCV(履歴書)をブラッシュアップしてこいという趣旨だ。

使い方は、ログインして、PDF化したCVをアップロードするだけ。至極簡単。そうすると、1分程度のローディング時間のあとで、そのCVの評価(スコア)とずらずらっとした添削のようなものがオートマティックに出てくる。

例えば、一般的なCVの形式に沿っているか、同じ単語ばっかり使っていないか、具体的な数字等を使って職歴・スキルを説明できているか、などがチェックされている。また、スキルや経験をアピールできているかについては、"manage", "led", "collaborate"などの単語が使われている回数などからスコアを弾いているらしい。機械的だけど、形式面だけじゃなくて一応内容面も見てますよということのようだ。全体だけではなくて1パラグラフごとにフィードバックも出てくる。

私の履歴書は結構高スコアだった。まあ、MBA受験用に作ったものに直近の職歴を追加したものなので、ほとんどの部分は本職のカウンセラーに高いフィーを払って添削してもらったものだから、それなりのスコアが出ないと困る。ただ、CV(ひるがえればその裏側経験・スキル)が実際どの程度魅力的なのか、というところの判断は、このサービスじゃ限界がある。最低限のところはこのサービスを使って整える、という意味では、キャリアチーム的には生産性が上がって便利なのだろう。

ちなみに、このシステムは日本じゃなかなか適応が難しいし、ニーズも薄いんだろうなあと思う。そもそも新卒採用がメインだし。欧米の履歴書はフォーマットがほぼ統一されてて、かつ仕事で実際にやってきたことなどを具体的にいろいろ書く、というところで応用の余地があるんだと思う。が、AI(?)の技術がこんなところにも来てるんだなあということで、なかなか面白かった。